2016年7月26日 - 80

線形成長を追う形じゃない物事の進め方について

俺は農業系システムの世界にいますが、例えば以下のような話があります。

システム入れる→収量品質アップ→高収益→超ハッピー (*´艸`*)ウフフ

まあこれはこれで良いんでしょうが、こういうのって視野狭くないすかってのが本題です。

ただこういう話をしている同業界の業者さんに喧嘩売るつもりは全くない(※1)んで、

別に農業システムの話に限定しなくてもいいっす。ヨロ☆シク!

※1:もし同業界の人で喧嘩売られていると思う人がいたら最後まで読んでね。売ってねーって分かると思うんで。

 

まず俺の考えから言うと、今現在日本で農業系システムが果たすべき主な役割は、

収量品質アップでは無く労働や金銭コストの省力化だと思っています。

少なくとも現在はそうだろうと考えています。

ていうのも、俺はこの先少なくとも日本では(良く言われるように)高齢化と人口減少が進むと思ってるからです。

高齢化と人口減少(=労働リソースの減少)が来る場合、それに備えるなら、労働力が減っても、

あるいは高齢化した方を世話する事に労働リソースを充てても、なお所得とQOLがキープ出来る

状況を作り出す事を第一義的に目指すのがベターだと俺は思います。

そのためには、資本を投下して農業の規模を拡大し、収益の増大を目指すよりも、

農業に充てられる農業リソースの減少に備えて、省コストにし、また少人数で切り回せる

体制の構築を優先した方がいいんでね?ってのが俺の意見です。

 

また、少し話が逸れるかもですが、作った農作物をどこに売るか、という販路の検討も必要なはずです。

適当予想ですが、例えば地域で人口が減少して、消費される食糧の総量が減った場合、

単純に高収量化を行っても、生産したものがだぶついて、収益にはつながらないように思います。

例えば地域で人口減少が起きても、所得をキープするための販路の確保ってのは重要だと思います。

そのためには、販路を限定して事業のありようを閉鎖的にせず、常に様々な販路を模索検討する

取り組みってのが必要になってくると思います。てかこんな事いってて予想が外れてたらスンマセンw

 

簡単にいうと、今後人口減少、高齢化、またグローバリゼーションの進行等が来るであろう中で、

単純な収量品質アップ、言えば線形的な成長モデルは役に立たないと俺は思います。

そうではなく、来たる状況を出来るだけ正確に予測して、それに対応するための準備を、

言ってみれば生き残り戦略をどうするか、という観点に立たなければ、農家さんはマズイだろうと。

あ、農家さんは例であって、実際は農家さんだけじゃないと思うんでそこんとこよろしくね。

 

その観点から行くと、おそらく高収益化を目指そう、という意見も役に立たないと思います。

俺予測ではこんな感じっす。まず必要なのは食わせなきゃいけない人数を食わせるための、

最低限の所得の確保であると。労働リソースが減少した状態で、そのために必要なのが、

労働の省力化であり、農業運用コストの低減化であり、生産性の向上であると。

一応もう一つ「労働リソースをつぎ込めるだけつぎ込んで所得をキープする」という方法もあると

思いますが、ただ所得と同時にキープしなければならないのがいわゆるQOLだと思うんす。

まあQOLっていっても千差万別なのかもですが、寝ないで働いて所得は一緒だったら俺ならきついですわ。

仮にQOLを労働以外の時間(以下「余剰時間」)というテキトー指標(※2)で示すとするなら、

所得のキープと同時に余剰時間のキープも必要であると俺は思います。

だって余剰時間がなかったら、高齢になった人らや子どもの世話出来ないじゃんね。

なんでそのためにも、俺は、 労働の省力化、農業運用コストの低減化、生産性の向上ってのが

必要になってくると思います。んで初めの方に戻ると、農業システムが現在の日本で第一義的に

目指すべきはこの3つであって、けして収量品質の増大じゃないと俺は思うんす。

 

※2:余剰時間とかいいから今は俺に働かせろ!って奴もいると思うんで、まあこんな指標はテキトーって事で。また話逸れるかもですが、仕事のためのヘビー労働じゃなく、自分の生き方のためとか、とにかく自分がやりたいからヘビーに働くならめっちゃいいんじゃねと俺は思います。ワークライフバランスとか言ってる奴らより断然自分の人生に踏み込めてると思います。

 

また、この3つがいい感じになって、所得と余剰時間がキープ出来るだけじゃなくさらに余力が出来た場合、

そこからならその余力を使って色んな事を目指していいと思うんすよ。それは分かりやすいところでは、

1つは高収益化であり、1つは事業の展開や継続可能性の追求であり、1つはさらなるQOLの向上、

だと思います。てわけで、俺的には高収益化はここで初めてまな板に上がる選択肢っす。

 

俺が思うとこではですが、人が生きて暮らすに当たって、最低限必要とされる所得と余剰時間があると。

それを仮に暮らしの根幹と想定するなら、それを担保する事がまず第一義的であって、

あるいはもうちょい言うなら、最低限必要とされる所得と余剰時間がある事で生じる、

言ってみれば人として重要な自尊的な感情、暮らしへの自負、等々の重要な感情を担保する事が

まず第一義的であって、それをおざなりにして別の価値観を、例えば線形的な収益成長を

追求する事なんかはまあめっちゃどうでもいいんですわ。上に書いた言い方で言うなら、

「自分の人生に踏み込む」ためじゃないパラメータの線形成長とかまじどうでもいいっす。

別に非線形成長しようがそんなパラメータどうでもいいんですが。

 

てわけで、まとめっぽいですが俺的には、これからハードな状況が来るであろうと。

んでそこでは、例えば農家さんなら農家さんが生き残るために色んな事を考えなければならんだろうと。

んで俺らシステム屋は、そこに具体的な選択肢を提示するのが言えば役割だと思うんすよね。

こんな事いいな出来たらいいなとかいう夢物語じゃなく、具体的な製品、サービスって形で、

農家さんが「その人にとって、今あるいはこれから重要なものを大事に出来る」ための具体的な選択肢を提示する。

そこで提示する選択肢の一つとして「収量品質アップ→高収益→超ハッピー (*´艸`*)ウフフ」ってのは

ありだと思うんすよ。ただその手前で、着目すべきは収量品質や高収益ではなく、システムユーザが、

今後のハードな状況が来た時に、大事にしたいもんを大事に出来るための選択肢なのかそれわ?

ってとこだと思います。

 

あ、あと線形成長を追う形じゃない物事の進め方ってのは、1つのパラメータの線形成長に着目するんじゃなく、

物事の大局を見て、そこで何が必要なのかってのを様々な観点から考えて、その大局のなかで

物事をいい感じに進めていくためのトライをしてみる、って事だと思いますわ。ありきたりかもですがw

そんなこんなでこの話いじょー。

働き方


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